ラチス耐力壁

稲山さんの研究室で開発実験中のラチス型耐力壁。貫+筋違い+斜材の組み合わせで、落し込み板壁と同じ45mm厚のスギ板のみで作っています。エンジニアリングウッドは一切なし。ホゾ穴はプレカット工場で空けてきて、斜材はコチラで製作図を作成し、それに合わせてプレカット。現場ではそれらの部材をビス止めしています。複雑な模様に見えますが、木材同士の相欠きなどは一切なく、板材の重ね合わせのみで構成しています。

塔屋@神戸岡本

足場も外れ、年内の引き渡しに向けて神戸岡本の現場は追い込み。下の2枚の写真はこの計画を端的に現わしたカットです。エンジニアリングウッドを一切利用せず山に余っている太め間伐材だけで構成し、卓越風を取り込む塔屋を下から見上げた高天井。高さは8mに対して幅は91cmという、あまり体験しないような不思議なプロポーションです。塔屋脇には、45mm×200mmHの大径間伐スギ材を利用した高耐力落し込み板壁で構成された各部屋が床高さを変えて付随しています。この塔屋は階段も設けられ動線の交わる場所でもあり各部屋の音や気配がここで繋がってます。夏は高さを利用した重力換気で上昇した熱気を塔屋上部で卓越風を取り込む事で排熱します。冬は塔屋高さ一杯8m分の南に面したガラス面から太陽光を取り入れる事で温室のような熱環境を作ります。なおラチス壁は稲山さんの研究室で設計した8倍の壁倍率を持つ高耐力壁。

植栽工事

まだまだ暑い中、植栽工事。築山の上に芝が張られ、木が植えられています。木の種類は直ぐ近くの山から掘って移植したもの。里山の植生がそのまま縮小されています。詳しくは後日説明予定。

軒の出は2m。軒下と築山+植栽の間に囲まれた心地よい場所が生まれています。軒先を支える桔木から丸太が吊られて傾斜地盤から浮いて水平を保っています。ベンチになったり、農地で採れて野菜を置いたりして軒下の使い方を様々に拡張するツールになる事を期待。ここで乾燥した6mの丸太は、次の建物に利用する予定。2棟の建物の向こうには実は更に事務所棟があり、敷地全体の管理棟的や農業生産の役割を担う。写真中央にはクライアントの住居が見える。屋根や外壁の色を合わせてデザインを連続させ、分断された事業用地と住宅地が緩やかに繋がっていく事を期待。

ケーキショップやイタリアンレストランといった私的な商業エリアでありながらも、近隣の住民の方々が店舗とは関係なく自由に散策出来る散歩路として敷地外の周辺とも積極的に繋がっていく計画。

建物手前に散策路や農地がある。農地では様々な魅力的な野菜が生産されています。

敷地に6m程度の高低差がある為、建物の見え方がかなり異なり面白い。敷地が高い側ではかなり小ぶりな小屋に見えます。

歩留まり

工事も大詰め。建築本体工事は終わり、設備や備品を残すところとなりました。パンを置くカウンターやキャッシャー台などは、桟木積みして色あせた天然乾燥材を3面カンナ掛けして、色の変化をそのまま利用。材のサイズや数量は製材所から逆に聞いてそれにあわせて設計内容を調整。通常とは逆の設計方法としている。

大梁のバランスをとるカウンターウエイト材も、通常は建材にはなかなか利用価値のないヒノキの細い曲がり材をそのまま利用しています。製材しない分、捨てる箇所がほとんどなくそのまま材を利用しているという意味では非常に歩留まりの良い計画。

上棟式@神戸

雨続きでしたが先日無事上棟式終了。2階及び塔屋階の組み立て工事の様子。高耐力落し込み板壁と同じく高耐力ラチス壁の2種類の壁で構成されています。出来る限り工場で部品製作し、現場施工を省略化。山にある節ありの太め間伐材を大量に利用しています。

塔屋のラチス壁のフレーム組立て。

工場で作成し現場搬入したラチス壁フレーム。貫壁。

塔屋部分は3層吹き抜けになっており、光を取り入れるだけではなく、上下階の動線や通風の為のチムニーになっている。同時にラチスで囲まれた透過性のある構造壁にもなっいている。

巨石

大淀プロジェクト現場に巨石が搬入。吉野から。ベンチやテーブルにも利用できるけれどあくまで景観を作るためのもの。敷石や水場用のものなど多数。