南都銀行現本館利活用コンペ入選

近鉄奈良駅から徒歩数分の場所に位置する文化財である南都銀行本館建物の機能移転に伴う利活用コンペに入選。提案書は公開不可との事。以下にタイトルと提案概要を記載。なかなか素晴らしい提案が出来たのではないかと自信もってます!しかし図面やパースをお見せできないのが残念ですが、、上記写真は表彰式。真ん中辺りに吉村が映ってます。

BANK LABO バンクラボ 

南都銀行は地域のものづくり産業を下支えしてきた歴史があります。利用を終えた歴史的建造物を奈良の各地域産業のサテライトファクトリー+アンテナショップを併設したラボLABOとして新たに利用していく事を提案します。1)材料や製造現場から商品が切り離され商品のみが一人歩きしている現状に対し、BANK LABOは昔のように、ものづくりの現場と商品の‘近さ’を取り戻し、商品の背景を可視化します。付加価値を生み、離れた実際の生産地に赴く切掛となります。2)奈良県各地域の工業、工芸、農林業、醸造等のものづくり産業以外に、大学や企業のサテライトラボも設け、異分野間の交流を促し、新しい商品の開発等を期待します。3)奈良県の樹齢100年を超える杉人工林の面積・蓄積量の多さは全国的に見て群を抜いおり大径木が豊富です。しかし近年架線集材からへり集材(注1)への移行により高値で売れる1番玉以外の大きな丸太が数多く山に放置されたままになっています。そこでBANK LABO内でこの放置された大量の大径木を有効活用する事を提案します。具体的な方法を以下に記載します。①耐震や防火に優れた活用が可能な大判の板材を切り出し「落し込み板壁」としてLABO内間仕切り、サンクンコートでの可動屋台に利用します。②この構法が分解・再組立て可能である事を生かし、非常時には避難所間仕切りとして利用し(LABO内だけではなく、被災地に運搬して組立ても可能)、仮設住宅建設時に壁として転用する事が出来ます。4)増築部分の利活用については、1953年の増築部分は1926年に建設された建物とLABO として一体利用を想定しています。1971年に増築された奥の建物はニーズの多い宿泊施設として利用を提案します。LABO内で制作された商品を備品や家具として設置する事で実際使用できる事が出来ます。また食事には同じくLABO内で販売される野菜や肉、お酒等が利用されます。5)内外に繋がるサンクンコートを設けて文化財の外観を保存しながらダイナミックな空間を作ります。今までアーケード沿いに無かった公共の休憩場所として開放します。サンクンガーデンに下りるための大階段に座って、屋台で買った食事を楽しみながらストリートパフォーマンスを見る事が出来ます。

上記は審査員からの講評文です。

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